大きくなったぜー!
俺の方が身長高い!!
足の長さ計算しようぜ!!
身体測定の時に聞こえる微笑ましい光景です。
さてさて、この身体測定にも様々な意味があることを知っていますか?
簡単な測定だと思われがちですが、とても大切な一面があるのです。
身体測定って意味あるの?
年度始めや学期始めに必ず身体測定がありますよね!
ただただ身長や体重を計測し成長を記録するものではありません!
今回は身体測定に隠された秘密をお話しします!
身長測定
身長が正常に伸びていることの確認をしています。
それは誰だってわかるよ!と言いたいあなた、それだけじゃないんです!
成長曲線というものがあります。
全国の子どもたちの平均身長なども比較できるようになっています。
そこでお気づきでしょうか?
年齢と平均身長を比較し、平均よりも身長が低かったり
身長の成長が著しく遅かったりすると低身長の可能性が浮上します。
低身長は、成長ホルモン分泌不全やターナー症候群なども考えられます。
安易に身長計測しているのではなく、
スクリーニング検査の中でできる疾病の早期発見をしているのです。
身長が平均よりも低いもしくは高いからといって、疾病が疑われるわけではありません。
1年間通しての成長を重視しています。
たくさんの視点から検討し、最終的にDr(学校医の先生)に相談し内科検診時にさらに診てもらいます。
何度も繰り返し検討することで、正確なスクリーニング検査が可能となります!
体重計測
身長計測に対比して適正であるか検討しています。
BMIは皆さんご存知でしょうか。
肥満度を計測する計算方法です!
年齢によってBMI方式で計算することもありますが、小さい子どもへはまた異なる計算方法で肥満度を出します。
では、「体重計測は肥満の子をチェックしているのか?」と問われれば、答えは「違います!」
もちろん標準値から外れる肥満の子どもたちにも生活指導を実施します。
最近の傾向では、『肥満』よりも『やせ』が目立つようになってきているのが事実です。
・やせた方が可愛い
・やせたら注目される
・何らかの原因により食事ができない
いろんな理由があると思いますが、現在の日本いや世界的に問題視されています。
摂食障害ではないか、虐待ではないか、多方面から検討するのが体重測定です。
体重測定も身体測定と同様に、1年間の成長を比較します。
しかし、急激に痩せている肥満になっている場合は要注意です!
BMI方式の数字も重要視しますが1年間の成長の変化も重要です!!
なぜならば個人に見合った体重は異なります。
この話は、生活習慣を見直さなければならない体重は論外の話になります!
そのため1年に1回、もしくは学期に1回、身長体重を計測し記録をして
1年を通しての健康を管理していることはお分かりいただけましたでしょうか。
BMIなんて測定してないけど?あれ?と言うそこのあなた、その通りです。
養護教諭は全学年、全児童・生徒の身長・体重の数値を用いてBMIを算出し、そこから目立つ数値を探し出して…と作業から見つけているのです!
(健康診断をしている4月~6月に養護教諭がカタカタと数字を入力しているのには、こういった仕事をしていることもあるのです!)
運動器検診
数年前から、運動器検診が必須になりました。
なぜ必須項目になったのか説明していきたいと思います!
昔に比べて今は外で遊ぶ機会が減少し運動量も同時に減少しました。
すると、子どもの成長過程で何が変化したと思いますか?
姿勢の悪さ、骨や筋力の低下、体力面での低下などです。
上記をいち早く運動器検診を用いてスクリーニングし早期発見することが目的になります。
脊柱側弯症や、腰痛、肩の可動域もこの検査でスクリーニングが可能となります!
この運動器検診は内科検診の際にDrに提出する大事な資料ともなります。
自治体や都道府県、市町村の医師会によって異なる場合もありますので要チェックしてみてください!